スタジオジプリ制作の映画「猫の恩返し」。
この作品も色々な都市伝説や、噂が数多く存在します。
へーっと思うような事、大人の事情?のようの事?
等々を今回は検証していきたいと思います。
「耳をすませば」の続編が「猫の恩返し」だったのか??
この「猫の恩返し」は「耳をすませば」の番外編です。
ただし、一部の人は「耳をすませば」の続編ではと言います。
ですが話はつながっていないので、続編とは言えません。
月島雫が妄想した物語だった!?
本作は実は「耳をすませば」の主人公である月島雫が考えた物語ではないかといわれています。
実はそれは事実であり、「耳をすませば」の本編でも雫が本作のアイデアを構想しているシーンが挟まれていました。
さらに本作のメインキャラであるバロンも「耳をすませば」に出ていたことからこれは間違いないといわれております。
ちなみに「耳をすませば」で月島雫を演じていた本名陽子さんも本作で脇役で出てきており、オマージュになっております。
「猫の恩返し」は違う作品になる予定だった?
「猫の恩返し」は元々テーマパーク用に製作されたキャラクターたちを使用したアニメになるはずだったといわれています。
ある企業からネコをモチーフにしたキャラクターのリクエストが有り、「耳をすませば」に登場するデブ猫ムタを企業が気に入り、話が進みました。
ジブリ側が考えていたのは猫の名探偵バロンとデブ猫のムタが事件を解決するというミステリー物でした。
そして脚本は「耳をすませば」の原作者“柊あおいさん”が考えるはずでしたが、諸問題がありテーマパーク側から計画中止といわれてしまったそうです。
その後、この企画を温めていた柊あおいさんが「バロン猫の男爵」を発表しそれをベースに映画化がされました。
さらに当時、「千と千尋の神隠し」で多忙だったため、宮崎駿も監督を降りたそうです。
猫がまったく出てこない内容になるはずだった?
様々な企画があがり、消えていったこの映画のプロット(物語の設計図)の中には猫がまったく登場しないという内容があったそうです。
猫を飼ったことがない主人公が「猫がいたら、どんな生活になるのかな?」という話になりそこから恋愛や青春が始まっていくという話になってそうです。
猿の惑星へのオマージュ?
この映画を作る上で監督の森田宏幸は「猿の惑星」へのオマージュがあったのではないかと噂されています。
未確認の情報ながら森田宏幸は親しい人間に「猿の惑星がなかったらこの映画はもっと違った内容になっていた」と漏らしていたという噂もあります。
猿の惑星では、猿が支配する星に入り込んだ人間、そしてその結末は猿の星では無く、未来の地球だったと言う衝撃。
どこか猫の恩返しに通ずるところ、感じませんか?、
猫の恩返しはジブリ作品ではなかった?
この映画公開は、2002年夏。
企画製作は少なくとも数年前には始まります。
実は本作と同時期に2001年夏公開の「千と千尋の神隠し」の製作まっただ中でした。
ですので、そちらに人員を割いていたこともあり、「猫の恩返し」までは手がまわらなかったそうです。
そこで別のアニメ制作会社に代理で作ってもらうという話にまでなったらしいです。
ところが、どこの会社も受けてはくれず最終的にジブリの海外配給を行っているディズニーにこの企画を売るのではないかという話もありました。
しかし、宮崎駿監督がその案を拒絶して最終的にはジブリ内で製作することになりました。
「耳をすませば」に登場する猫と名前が違うのはなぜなのか?
“耳をすませば”に登場する猫のムーンに似た「ムタ」というキャラが本作には出てきます
なぜ名前が違うのでしょうか。
実は「ムタ」は本名ではなく、「ルナルド・ムーン」という名前が本名です。
裏設定では、彼は猫の世界の大犯罪者で悪名が高いため本名は使えないという設定だったのです。
「バロンとムタの秘密」
映画の中で登場する謎多きキャラのバロンとムタ、この二人の秘密をひも解いていきたいと思います。
空間が歪んでいる?
猫の事務所が作品内で出てきますが、外からの見た目はかなり小さいのですが、人間の主人公でも簡単に中に入ることができます。
なぜこうなっているのか?それは、空間が歪んでいて、猫の世界と人間の世界をつないでいるからそうなっているのだと言われています。
バロンの職業が前作と変わってしまった訳
バロンの職業も「耳をすませば」では男爵の爵位をもつ貴族でしたが、本作は探偵事務所の所長になっていました。
これはテーマパークのアトラクション用に企画された「猫の探偵が事件を解決するミステリー」というプロットの名残と言われています。
ムタの名前の由来がまさかのプロレスラー?
ムタの名前の由来は日本を代表する世界的なプロレスラーの「グレートムタ」で、宮崎駿監督はグレートムタのように強い猫をイメージしてこのキャラクターを想像したそうです。
猫の国は死者の国
原作「バロン猫の男爵」では猫の国は死んだ猫の魂や生きている猫たちがたどり着く場所であるとされています。
原作漫画では、バロンとムタの発言に
「猫の国は永遠の命」
「まやかし、自分の時間を生きられないやつのいく場所」
とあります。
微妙な言い回しですが、猫の国は死後の世界?とも感じられるお話です。
ですが、この設定は映画の世界では採用していません。
「猫の恩返し」では声優を使っていない
本作では声優をメインキャラクターには一切使っておりません。
主人公には池脇千鶴、相手役のバロンには袴田吉彦など実写のドラマで活躍する俳優を使っています。
これは、ジブリが本職の声優を嫌うからだそうです。
これは、いろいろな対談でも宮崎駿や鈴木俊夫が語っていますが、あまりにもプロ過ぎて各キャラクターの存在感が薄くなってしまうのだそうです。
映画の製作は時間が限られることもあり、声優の力量に頼ってしまうのも事実ですが、プロでは無い俳優を使うリスクを冒してでも拘りを持ちたかったそうです。
バロンの声を演じている役者も露口茂さんから袴田吉彦に変わっています。
森田監督が本作で伝えたかったこととは
監督の森田宏幸は専門学校で講師をしていて、「現代の女の子」を知っていました。
作品でも「成長するのは難しいし、成長できなくて当たり前」という事を伝えたかった為、あえて劇的なドラマを与えなかったと言われています。
主人公なのに主人公らしくないキャラ
これまでジブリ映画の主人公といえば“ナウシカ”や“もののけ姫のサン”のように芯が強くしっかりとした気持ちをもった女性キャラクターが多く居ました。
しかし、本作の“主人公ハル”は主人公ではありますが、自分の明確な意思で世界を変えようとするキャラではなくそれまでのジブリ主人公らしさのないヒロインです。
ただ、物語の進行に合わせて、だんだんと成長してゆく様はヒロインとして合格だと思います。
監督の悩みとは?
監督の森田宏幸は「耳をすませば」のスピンオフという立ち位置にある本作について非常に頭を悩ませたそうです。
10代の女の子が主人公であるという共通点を見出して「10代の女の子を励ます映画にしよう」と考えたそうです。
森田監督は非常にこだわりが強い監督だそうで、
ラストシーンに悩んでいた森田監督に、宮崎駿から提案がありました。
「主人公が猫の国を脱出する為にスカイダイビングをしてハルがバロンに告白してみてはどうか」
というアドバイスでした。
しかし森田監督はこれを拒絶したそうです。
ファンからダメだしされる「猫の恩返し」
本作はジブリファンからの評価はあまり高くはありませんでした。
SNSでも批判的な書込みが多く
「これ観るぐらいなら野球のオールスターみるわ」
「内容がないのに無駄に引き伸ばすから75分と思えぬ長さ」
と酷評されています。
一方で興行的には高い成績を収めたことから、興行的成功を評価するファンも多くいます。
その他の都市伝説
猫の恩返しの都市伝説は他にいったい、どのようなものがあるのでしょうか。
「平成狸合戦ぽんぽこ」と「猫の恩返し」は関係があった!
ぽんぽこの舞台になった「多摩丘陵」は後に「耳をすませば」の多摩ニュータウンと大きなつながりがあります。
「猫の恩返し」は「耳をすませば」の番外編なので、関係があるかもしれません。
実在した!?冒頭に登場するケーキ屋
「猫の恩返し」の冒頭でルーン王子がクッキーの箱を盗んで逃げるケーキ屋があります。
それは東京高円寺にある「mynt」といわれるケーキ屋だそうす。
主人公の通う学校にエヴァンゲリオン?
主人公ハルの通う学校の個人ロッカーの名札に「庵野」「貞本」という名前があります。
新世紀エヴァンゲリオンの制作者、庵野秀明さんや貞本義行さんであるといわれています。
庵野さんは宮崎監督と仲がいいのでそれのつながりでの出演ということになるでしょう。